初めまして。ヨガ講師・セラピスト・占い師として活動しているハルカです。
このたびコラム連載を書かせて頂くことになりました。どうぞよろしくお願いします。
今回は、「豊かな心の状態でいると願いが叶う理由」について書いてみたいと思います。
突然ですが、先日こんなことがありました。
出かけようとしたら、いつもあるはずの場所に家の鍵が見当たりません。
家の中を探しましたが、まったく見つかる気配がありません。
そのうち「家の外で落としてしまったのかもしれない」と考え始めました。
次第に「仕方がない。鍵を見つけることはもうあきらめよう。」と、
新しい鍵のことを考え始めます。
すると、なぜかさっき必死に探したはずの鍵が、カバンから出てきたのです!
このように、ある問題について考えることをやめた途端、その問題が解決したという経験はありませんか?
実は、この一連の出来事の中には「願いをかなえるプロセス」があるのです。
願いが叶うまでの4つのプロセス
鍵が見つかるまでのプロセスには4つの段階がありました。
●鍵がなくなり、必死に探す。執着の段階
●次に、「あきらめる」手放しの段階
●次に「鍵を手に入れるには?」イメージする段階
●なくした鍵が現れる。現実化の段階
このように、願いが叶うまでには執着→手放し→イメージ→現実化という順番があります。
実は、強い願いほど叶えたい執着が強いため、叶うまでに多くのエネルギーや時間を要してしまうのです。
なぜなら、執着の裏には「欠乏感」があるためです。
これは、「自分にはこれが足りない」という感覚のことです。
執着が強いほど、欠乏感が強化されます。そして、不足の感覚が現実に投影されることで、「叶わない」状態が現実に現れ続けるのです。
であれば、さっさとこの執着を捨ててしまうことが、願いをかなえる近道になります。
願いの執着の手放し方
「引き寄せの法則」を知っていますか?
満足している状態を先に作り出し、まるで願いをすでに叶えたかのようにイメージすることで、願いが叶っていくという法則です。
欠乏感の反対の言葉は、「満足感」です。願いが叶った状態を強くイメージして得られる満ち足りた感覚が現実に投影されることで、「叶う」状態が現実化するのです。
ちなみに筆者は引き寄せの法則の本を読んだことがありませんが、
心理学、ヨガ哲学、量子力学、占星術の世界でも、このことについておおむね共通した話をしています。
たとえば、ヨガの経典の一つ「バガヴァットギータ―」は、本当の自己について学ぶことができる本です。
その教えでは、わたしたちの世界はすべて、自分の「思い込み」によって見えているだけのものである、と説いています。
先程の鍵の話で言えば、一生懸命探しているときほど「鍵がない」という思い込みにとらわれている、と言えます。
その結果、思い込みによって「鍵が見つからない世界」が現実化しているのです。
逆に言えば、鍵がないことを一旦忘れて、一生懸命探すのをやめてみると、
「鍵がない」思い込みを手放すことにつながります。
ですが、こういう流れで話をすると
「願いを手放せば(忘れてしまえば)願いが叶うんだ!」と思われてしまうかもしれません。
ここで最も大切な心構えは、「手放した後の結果についての“期待”も、同時に手放す」ということなのです。
引き寄せの法則で間違えやすいのは、この点ではないかと思います。
なぜなら、「願いを手放せば、いいことがあるかも?」という期待が芽生えてしまうためです。
この場合、手放した“フリ”はできたとしても、やはり潜在的な執着の段階を出てはいません。
執着を手放すプロセス
では、どういった状態でいれば願いが叶うのか?
もし心の執着がなかなか手放せないのなら、まず体から執着を手放すというアプローチで始めてみると良いのではないかと思います。
それでは、体が満たされた状態とはどんな感覚でしょうか?
少し深呼吸して、イメージしてみましょう。
それはきっと、肩の力が抜けて、顔も優しくゆるんでいて、呼吸が深く、
リラックスした状態ではないでしょうか。
マッサージを受けたり、自然の中を歩いたり、部屋をきれいに掃除したりして、自分が心地よいと感じることをしてみましょう。
一見遠回りなようですが、五感を使うと自然と“今あるもの”に意識が向くため、欠乏の意識を手放しやすくなります。
こうして自分が心地よいと感じることを実践していくと、
不思議なことに、一生懸命叶えたかった願いがいつのまにかどうでもよくなっていくのです。
なぜなら、あらゆる願い事は「自分を幸せにしたい」という気持ちからくるものだから。
だからこそ、まずできることから自分自身を心地よく、幸せにすることを始めてみましょう。
そうして忘れた頃に、いつの間にかあの時の願いが叶っている。
それが、願いが叶うプロセスだと私は思います。